『読書のいずみ』179号(2024.夏号)ブックフェア

  • facebookでshareできます
  • twitterでshareできます

『読書のいずみ』編集部のおすすめ

『読書のいずみ』179号(2024.夏号)で紹介された作品をピックアップしました。
『読書のいずみ』の冊子は全国の大学で配布中です!

八月の御所グラウンド

北沢 陶

をんごく

KADOKAWA / 1,980円(本体1,800円+税)

ISBN:9784041142653

購入はこちら

横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈大賞〉受賞作! 大正時代、大阪。壮一郎は、巫女に妻の降霊を依頼すると「普通のとは違う」と警告を受ける。その後次々と怪現象が起こって……。妻をこの世に留めるのは、未練か、呪いか。

池井戸潤

俺たちの箱根駅伝 上・下

文藝春秋 / (各)1,980円(本体1,800円+税)

ISBN:上)9784163917726
ISBN:下)9784163917733
 

購入はこちら

ランナー、監督、番組プロデューサー、実況アナウンサー……それぞれの立場で迎える1月2・3日。正月の風物詩の裏側には、一人ひとりが抱える思いがある。誰のための、箱根駅伝か。

■コメント:手賀梨々子

(慶應義塾大学卒業生)

プリンセス・トヨトミ

池井戸潤

ノーサイド・ゲーム

講談社文庫 / 1,012円(本体920円+税)

ISBN:9784065299104

購入はこちら

かつての栄光はどこへ。ラグビー部「アストロズ」には役員会で予算削減の声も。勝ち続けて己の存在価値を示せ。単行本は、ラグビーボールの皮の手触りを再現した装丁にも注目。

■コメント:古本拓輝
(千葉大学卒業生)

かのこちゃんとマドレーヌ夫人

池井戸潤

陸王

集英社文庫 / 1,100円(本体1,000円+税)

ISBN:9784087458831

購入はこちら

『俺たちの箱根駅伝』と同様、陸上をテーマにした作品。ジリ貧の足袋屋が陸上シューズに社運を賭ける。大企業の嫌がらせや老舗のしがらみを抜けた先にある結末は。

■コメント:古本拓輝
(千葉大学卒業生)

八秒で跳べ

ミシェル・オバマ<山田 文=訳>

心に、光を。 不確実な時代を生き抜く

KADOKAWA / 2,640円(本体2,400円+税)

ISBN:9784041137208

購入はこちら

不安の多い時代を自分らしく生き抜く。試行錯誤を繰り返し、様々な困難を乗り越えてきたミシェルのしなやかな強さと包み込むような優しさを感じる一冊。私たちの背中をそっと押し、一歩踏み出す勇気を与えてくれる。

■コメント:高津咲希(千葉大学)

ハイファに戻って/太陽の男たち

恩田陸

私の家では何も起こらない

角川文庫 / 616円(本体560円+税)

ISBN:9784041046401

購入はこちら

 

パレスチナに生まれて

佐藤究

テスカトリポカ

角川文庫 / 1,188円(本体1,080円+税)

ISBN:9784041146187

購入はこちら

 

図書室の海

佐藤究

幽玄F

河出書房新社 / 1,870円(本体1,700円+税)

ISBN:9784309031385

購入はこちら

 

夜明けのすべて

恒川光太郎

白昼夢の森の少女

角川ホラー文庫 / 792円(本体720円+税)

ISBN:9784041125960

購入はこちら

『夜市』や『秋の牢獄』もオススメの恒川さんですが、この作品は初期から様々な媒体で書かれてきた11の短編を収めた1冊。「恒川ワールド」と呼ばれる著者だけしか書けない異界に是非皆さんも迷い込んでください。マジで意味が分かんないくらい、短編がうまい。初めて恒川さんを読むよという方にもオススメです!

■コメント:角川ホラー文庫編集部

たゆたえども沈まず

恩田陸

月の裏側

幻冬舎文庫 / 713円(本体648円+税)

ISBN:9784344402621

購入はこちら

「盗まれる」。この言葉を見て何を思い浮かべるだろうか。泥棒か誘拐か、はたまた魚をくわえた猫のことを思い浮かべる人もいるかもしれない。この本では「盗まれる」という言葉が何度も出て来るが、読み進めていくことで、徐々にこの言葉の意味を知ることが出来る。是非、背後からひたひたと恐怖が迫ってくる感覚を感じてほしい。また、要所要所で文字が太字になっており、強調されている。この強調部分からは得体の知れない圧迫感を感じられて、更に恐怖感を煽られる。じわじわと怖さを感じたい人におすすめの一冊だ。 

■コメント:P.N.真夏(山形大学)

 

魯肉飯のさえずり

チョ・ナムジュ<斎藤真理子=訳>

82年生まれ、キム・ジヨン

ちくま文庫 / 748円(本体680円+税)

ISBN:9784480438584

購入はこちら

興味深くおもしろかった。が、女性としてはおもしろくなかった。電車の中でさえ、時折眉間にしわを寄せながら読んだ。それほど怒りの感情がわいていたのに、結局何を感じ、何を他人に伝えたいのかと自問したとき、言葉が見つからなかった。私は女性差別に怒りながら女性差別を糾弾する言葉を持っていないことを知った。嫌だ、やめてほしい、と珍しく強い気持ちを持ち自覚しているのにもかかわらず、他人に明確主張できない状態だったのだ。自分の持つ怒りが全くもって言語化できていないと気づけたことがこの本を読んでよかった最大の理由だ。
■コメント:P.N. 焙煎(早稲田大学)

 
代替文字

記事はWebサイトでもご覧いただけます(現在準備中)
(↑表紙をクリック!)
 『読書のいずみ』178号 (2024.新学期号)

冊子は全国の大学生協で配布中です。
夏号では、「座・対談」池井戸潤さんが登場です。
「あの頃の本たち」には、昨年横溝正史ミステリ&ホラー大賞で〈大賞〉〈読者賞〉〈カクヨム賞〉の三冠受賞された「をんごく」の著者 北沢陶さんのエッセイも掲載。
その他「わが大学の先生と語る」や特集、連載などを通して読書にまつわる情報をお届けします。




 
 

HOME