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「耐震設計の父」「塔博士」として知られる早稲田大学教授・内藤多仲。彼が戦後まもない時期から約20年間にわたって、数多くの建築物のほか、鉄塔・インフラ施設・タンク等の工作物の振動計測を行い、構造健全性や耐震診断を評価した103件の「診断カルテ」を紹介する。
内藤の活動は、現在実用化が進みつつある建築物及び土木構造物の構造ヘルスモニタリング技術の先駆けと言える先端研究であった。内藤が残した膨大な資料を再発掘し、少子高齢化、人口減少、空き家問題などが深刻化する日本社会において、今後必要となる構造物の診断技術に有効な教訓を読み取る。
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