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いま! の問題意識で名著を読み直すシリーズの23 巻目は、夏目漱石晩年の作品『明暗』を取り上げる。
テーマは「家族」。漱石は、急速に変化していく社会と、それに急かされていく私的領域との軋轢が最も顕著に表れる「家族」には常に注意を注ぎ続け、『坊ちゃん』『それから』『こころ』などの代表作で常に触れてきた。その流れの最後の作品である『明暗』。漱石研究を専門に置きつつ、フェミニズム、結婚、家庭などへの論評、著作を多く執筆している飯田祐子氏が、変質していく「家族のありかた」を、明治期の漱石の視点をベースに置きながら考察。「家族を作り、維持していく」ことの複雑さ、難しさ、そこで生じる問題点は時代を超える。
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