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―兄さんの見ていた世界を、僕は、受け止めきれるだろうか。
好きなものを何でも立体映像で呼び出せる端末【パノラマジック】が普及した日本では、故人にとっての人生の大切な瞬間を映像としてスクリーンに映し出し、遺族をはじめ遺された者たちに鑑賞してもらう「人生投影式」というサービスが密かに広まり始めていた。
過度な期待を寄せる母親に抵抗したい気持ちから、かつて「軽蔑」の花言葉がある黄色いカーネーションを贈った娘。
名前すら知らなかった隣人から、なぜか農園の経営権を譲られた梨農家の女性。
嫌な顔ひとつせず、父親の介護を引き受けてくれた妻を亡くした夫……。
故人の中に眠る記憶を目の当たりにした彼らは、それまで知る由もなかったその想いに初めて触れる。
しかし、そんな「人生投影式」を提供する「スクリーン・オブ・ライフ」という組織には、ある兄弟の知られざるドラマが隠されているのだった。
新時代を担う作家の発掘へ向けて開催されたコンテスト「文学レボリューション」の第一回大賞受賞作を収めた連作短編小説集!
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