百日紅

百日紅

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出版社
ふらんす堂
著者名
小野打美智子
価格
3,080円(本体2,800円+税)
発行年月
2024年11月
判型
四六判
ISBN
9784781417073

◆第一句集



父母恋ふに百日紅の戦後あり



この句集のテーマは、百日紅に象徴される終戦と戦後の日々にある。同時に父と子の家族の風景、百日紅を描く自然詠など、日常へそそぐ濃やかな眼差しがある。

(跋より・井上康明)



◆自選十句

囀りの奥へ奥へと畑を打つ

山風に甘え心の辛夷の芽

身の内の糸のほぐるる春の波

百日紅子が小走りに父のあと

藪枯しもうその先に道見えず

父と子の話してゐたる夜の秋

瀬の音を離さぬ山廬秋初め

藍甕に藍のしづまる良夜かな

思惟佛のおん眉桜紅葉かな

鹿の瞳の近づいて来る冬の草

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