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蒸気機関車の乗務員になりたい――終戦直後、農作業を手伝う少年は田んぼを驀進する機関車に毎日、手を振り続けた。念願叶い、20歳でSLの助士となった著者。本書では、技術を磨きながら機関士としての自立を目指した若年時代、高い運転技術を身につけ模範的な機関士となった中堅時代、孤高の機関士として著名列車の牽引を担ったベテラン時代、長年のノウハウを試行錯誤しながら後任に伝授した指導者時代のそれぞれについて、著者自身が集めた膨大な記録を紐解きながら活写。さらに勤務体系や給与体系、職能階級、組合活動、機関士養成プロセス、人材登用システムなど、全盛期の国鉄の内情・内実を伝える記述も満載。令和2年に引退した伝説のSL機関士による、後世に遺すべき日本鉄道史・国鉄史検証史料としても貴重なノンフィクション自伝!
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