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旧ユーゴ、北欧、南欧、中東、南米、香港……この20年、世界各地の詩祭を渡り歩いてきた。詩を書くのではなく、詩を生きることを僕は学んだ。
――それでは宴へと参りましょう!
「四元さん、僕の代わりにマケドニアに行ってみない?」そう言ったのは、詩人の谷川俊太郎だった。古都ストゥルガで開かれる国際詩祭に招待されているのだが、都合がつかないのだという。(中略)当時の僕は四十代半ばで、ミュンヘン在住。駐在員として二十年以上勤めた日本の製薬会社を辞めると決めた直後だった。詩人としての活動と二股をかけるのが、時間的にも精神的にもきつくなってきて、しばらく詩の方に専念してみようと思ったのだ。詩祭への出席は、その出発に向けての、谷川さんからのはなむけだった。(本文より)
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