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大阪生まれの著者は、1971年に大阪で開かれたチッソの株主総会(水俣病患者たちも一株株主として参加)にカメラを持ち込み混乱する会場を撮影したことを契機に、水俣病事件とかかわり始める。何かに導かれたように水俣現地で暮らし生活者の視点で水俣を撮り続ける。しばらくの間水俣を離れていたが、常に水俣の海や山、街と現地の暮らしを意識し続けた。収録した251点の写真は、水俣と水俣病を50年以上じっと見続けてきた重要な記録である。「近代」が犠牲を強いた人間の生と死に、様々な姿があることを教えてくれる。
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