私たちが作業療法で対象としている人々は,なぜ生活行為をうまくできていないのだろう?
作業遂行6因子分析ツール(Occupational Performance Analysis Tool with 6 Factors:OPAT6)とは、クライエントの作業遂行を「主体的な作業の実行状況」として捉え、その作業遂行にどのような要因が関連しているか多角的に分析し、介入方針やアプローチの立案を導く臨床ツールです。
作業遂行へ関連する因子を、「健康状態」「心身機能」「活動」「環境」「認識」「情緒」という6つの因子とし、特に「認識」「情緒」という2つの因子はクライエントの“思い”が表出されている因子としています。
特に回復期リハビリテーションでは、クライエントの生活行為における課題が幅広いため、それら多くの課題を並行しながらも、優先度を見定めつつ、作業療法は展開されています。本ツールを活用することで、大局的な思考が求められる作業療法士ならではの思考過程が視覚化され、かつ、クライエントの主体性や内的動機付けを具体的に整理でき、さらに、個別性を尊重しつつも偏りのない作業療法介入が実践できるようになります。
作業療法は、作業を介在させることで、内界と外界をつなげることができる、唯一無二の療法です。さあ、目の前のクライエントと一緒に、あなたの作業療法をしてみましょう!
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