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いま、最新の傷をもって
もっとも柔らかいものに触れる
それがもたらすものよ
(「彫り込まれた、本を開いている」)
「高村而葉の詩が他の詩人たちと違っているのは、たとえば馬車が、土や泥の道をやってくるとして、その轍のあとが、とてもくっきりと残ることだ。それは言葉のなかに、ではなく、地面に、深い溝を掘って進む」(瀬尾育生)。現代詩手帖賞詩人、待望の第1詩集。22篇の、時の重なり。装画=宇野紘城
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