短編小説の名手といわれるO・ヘンリーの「最後の一葉」と並び称される傑作。
ニューヨークの片隅でひっそりと暮らす若い夫婦。手元にあるのは、わずか1ドル87セント。妻のデラは愛する夫へのクリスマス・プレゼントに何を送ったらいいのか、考えあぐねていた。そこで彼女が意を決してとった行動とは……。
クリスマス・プレゼントという素晴らしい習慣の始まりは、東方の三人の賢者が飼い葉桶の中で眠るキリストに贈り物を運んできたことに由来するという。お互いを思いやる気持ちが空回りして思わぬ結果を招いてしまった二人の行動は、果たして〈賢者の贈り物〉にふさわしくなかったのだろうか。
グリーナウェイ賞に2度輝いている絵本作家L.J.リンチが「初めてニューヨークを訪れ、O・ヘンリーの時代からほとんど変わっていない街並みを見て以来、ずっと描きたいと思っていた」という作品。全編に描きこまれた水彩画で、名作の魅力をじっくりと味わってみてください。
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