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著作100作目となる記念碑的快作!
1868年晩春。陸奥国の南端に位置する東堂藩で大組藩士として奉職する若侍の左馬之助、重蔵、隼人は、大組番頭から呼び出しを受け、詰所の広敷に座っていた。江戸にいる藩主小笠原是信の意向で、江戸屋敷を守るようにとのお達しだ。
江戸幕府が消滅し、東堂藩も新政府派か佐幕派か、今後の判断を迫られていた。幼い頃から共に過ごしてきた三人だったが、意見は真っ向から対立する。東堂藩が新政府に従うことを決め、上野寛永寺周辺にたむろする彰義隊を討伐する命が下されるが、隼人は彰義隊への加入を志願していた。
多くの仲間が血を流し倒れるなか、重蔵はついに敵同士として隼人に対面してしまう。二人は激しく打ち合うが、元鶴田藩の妹尾勝衛が隼人の助っ人に現れ、重蔵を斬り殺してしまう。そこへ合流した左馬之助は、隼人が重蔵を殺したものと勘違いをし、逃げ去った隼人を討つと誓うのだった。
あの頃のようには戻れないのだろうか──。侍としての誇りと新時代に葛藤する男たちの、熱き友情を描いた青春譚。著者100作目となる記念碑的快作!
【編集担当からのおすすめ情報】
約260年続いた江戸幕府が終焉を迎え、帝が京都から「東京城」に居をうつすと、新政府は不満を募らせる庶民に祝い酒を振る舞う「天酒頂戴」を計画しました。それまで不服ばかり口にしていた庶民たちは「酒を配られりゃあ、気をよくするのが江戸っ子」(本文より)と盛大に祭りを楽しんだのでした。
当時の東京で行われた賑やかなお祭り騒ぎと、「侍」の誇りを胸に葛藤する若者たちの熱く切ない友情の物語を、どうぞお楽しみください。
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