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本書は,書物に代表されるドキュメントがどのようにアーカイブ化され,レファレンスの知として扱われるのかについて論じたものである。西洋思想史から現在のネット社会に通底する図書館情報学の在り方について,一貫した視点で,いくつかの理論装置を使って述べている。
ネット環境ではすでに情報や知識を操作的概念として扱っているのに,従来の紙媒体ではそれが十分に行われていなかった事情にも触れる。
第I部では,知識資源システムとしてその構成要素について。第II部では,知識資源システムとしてドキュメントやアーカイブがどのような様態を示すのかについて。第III部では,知識資源システムに対して図書館情報学ができるアプローチについて述べている。
ドキュメントやアーカイブを知へと結び付けるためのさまざまな理論的展開を,日本の具体事例においても述べ,今後の図書館や図書館員の在り方を考察し,多くの示唆を提示している。
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