多文化都市ロンドン、
揺らぎ続ける移民たちの生
排外主義が渦巻くこの時代、ロンドンの移民青年たち30人と継続的に対話を重ね、その苦悩や格闘の軌跡をつぶさに辿る。グローバルな移動を生み出したポストコロニアルの歴史、厳しい国境管理、そして個々人の生におけるコンヴィヴィアリティ――理論と対話の現場を往還しながら、『耳を傾ける技術』の著者がかれらとともに創り上げた、協働的で革新的な「都市の民族誌(アーバン・エスノグラフィー)」の誕生。
「あなたがどこにいても、またそれがいつであろうと、そこが故郷(ホーム)である――これは場所と時間のなかに、そしてそれを交差して位置づけられる存在感覚を表す美しい表現ではないだろうか。シャーリンにとって、それらの場所と時間の痕跡は彼女の生活のなかに持ち込まれていると同時に、今ここにおいて彼女が構築している生活と故郷を形づくるのである」(本文より)
◎目次
序 章 移動する世代
第一章 モバイルな生、移動する国境
第二章 「あなたがそこにいるから、私たちがここにいる」
――移民論争のスケールを変える
第三章 ボートでやってきた新参者(フレッシー)
第四章 待つこと、デッドタイム、より自由な生
第五章 国境をまたいで生きる
第六章 人種主義の廃墟の只中にある多文化的コンヴィヴィアリティ
第七章 結論 ロンドンの物語
おわりに 別のやり方で民族誌(エスノグラフィー)を書くこと
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