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スカダー・シリーズ終幕
父と母、幼い弟の死。警官時代の相棒との逸話。
はじめて犯罪者を射殺した日。復讐者との因縁。
そして少女を死なせてしまったあの日――。
記憶を探りながら諦念を交え静かに語る
最後のマット・スカダー。
死は、生きている者たちにどんな影響を及ぼすのか。弟の死は、スカダーの父と母を変えてしまったという。エストレリータの死はスカダーを破壊した。スカダー・シリーズの中核には「死」がつねにあった。スカダー・シリーズの題名のほとんどは「死者」や「墓場」といった「死」と直結する言葉を含んでいる。死という喪失は、このシリーズの最大のテーマだった。本書もまた例外ではない。
―――――――――霜月 蒼(ミステリー評論家)
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