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欧米列強が東アジアに植民地争奪戦を展開していた19世紀後半、日本は開国、開港後間もなく、後発資本主義化を開始。その後、早熟的に帝国主義化の過程を推進し、東アジア・南方諸地域へと侵略を拡大、不平等条約を逆輸出する。そんな折の1897年、横浜正金銀行は、対外特殊金融機関として設立され、日本資本主義の転変とその時代的要請に応えて、大蔵省および日本銀行と密接な関係を持ちつつ、外国為替・貿易金融、植民地・占領地金融などの対外業務を担当。日本の敗戦後は、SCAP(連合国軍最高司令官=マッカーサー元帥)の対日占領政策下での新銀行の設立、自行の閉鎖を余儀なくされ、67年間に及ぶ長期の歴史的役割を終える。この道程を国際関係との関連で検討を加え、その歴史的意義と役割を詳細に省察した書籍である。
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