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なぜそんなに不満なんだ!
あんたがたは次の白人になる存在なんだ!
白人の視線を内面化し、「模範的なマイノリティ」と言われながら
マイノリティとしての存在感すらない
アジア系アメリカ人の複雑な感情を克明に描き、
彼らの人間としての尊厳を取り戻す珠玉のノンフィクション。
『マイナーな感情』は2020年に刊行され、センセーションを巻き起こした。全米批評家協会賞を受賞し、ピューリッツァー賞ファイナリストにもなった。くわえて著者ホンはTIME誌の「世界で最も影響力ある100人」に選ばれている。アフリカ系アメリカ人やヒスパニックについての書物は数多いが、「不可視」の存在であるアジア系アメリカ人についてはもともと数が少ない。本書では、彼らのアイデンティティについてや、レイシズムの対象になることにどのような「マイナーな」感情を抱くかについての繊細な叙述が見られる。と同時に、アメリカという白人優位の資本主義社会から「モデルマイノリティ」たるアジア系アメリカ人に向けられる蔑視や、もっと悪いことに無視を具体例をもって描いている。著者の半生の経験を踏まえつつ、豊富な学術的知識に裏打ちされた本書は、他に類書を見ないと絶賛された傑作である。
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