戦前期東京 火災保険特殊地図集成 第7巻

赤坂区2/四谷区1

都市整図社版火災保険特殊地図集成

戦前期東京 火災保険特殊地図集成

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出版社
創元社
著者名
辻原万規彦 , 小林昌樹
価格
132,000円(本体120,000円+税)
発行年月
2024年10月
判型
A3
ISBN
9784422220277

戦災で失われた東京の街並みを克明に記録した唯一無二の大縮尺地図を、およそ90年の時を経てついに復刻。変貌を遂げつづける大都市・東京の戦前からの歴史的変遷が読み取れ、街並みの精確かつ立体的な復元を可能にする、第一級の歴史資料。約1500葉の原図を原寸収録!

 地図研究所(のち都市整図社)が昭和10年前後から昭和30年代に作製した「火災保険特殊地図」(火保図)は、火災保険会社が火災保険の料率を算出する際に用いたと言われる大縮尺(1/1000程度)の都市地図である。建物や住宅を一軒一軒訪問して作製された火保図には、現在の住宅地図のように居住者名や建物名称、地番などが記入されているだけではなく、より詳細な情報も描き込まれた。建物概形や階高、構造のほか、塀の材質、さらには消火栓の位置や道路の幅員までも克明に記録されており、都市を立体的に捉えることができる。
 火保図に類似する大縮尺の都市地図は他には存在しない。第二次世界大戦中の空襲により、戦前の東京の街並みの多くは焼失した。さらに、その後の東京の発展はめざましく、現在の東京から戦前の街並みを想像することは難しい。しかし、戦前に作製された火保図だけが戦前の東京の街並みの再現を可能にしてくれる。火保図は貴重かつ有用な地図である。一方で、戦前の東京の火保図は都内各区の図書館などが当該の区に限って複製物を所蔵していることが多く、全体像が把握しにくい上に利用が難しいことも多い。
 本集成は、火保図の利用環境の飛躍的な向上を目指し、建築史や都市史の研究のみならず幅広い用途で活用できる学術基礎資料として、現存する戦前期東京の火保図の原図をまとめて復刻出版するものである。

《本集成の特長》
・地図研究所(のち都市整図社)が昭和戦前期に作製した火災保険特殊地図(火保図)のうち、戦災をくぐり抜けて現存が確認できた約1500葉の原図をすべて集成して原寸で復刻。
・復刻にあたっては都市整図社が所蔵する全原図の提供を受け、一部を他の公共図書館が所蔵する原図で補完。
・建物の構造・階高や所有者の名称、消火栓の位置、道路の幅員などが詳細に記載されており、街並みの正確なスケールでの街並みの復元が可能となるため、研究者からクリエイターまで様々な分野で汎用性が高い貴重な情報源。
・1枚の原図は、左右2分割してそれぞれを90度回転で掲載する原寸図面、見開きで全体像が把握できる縮小図面(約70%)の計6頁にわたって贅沢に紹介。大判原寸の迫力と閲覧の便宜を両立させた紙面構成。
・美術工芸品ともいえる手仕事の素晴らしさを感じとれるように、モノクロではあるものの、一点物の手描きの地図をできる限り忠実に再現。
・各巻に収録地域や地図作製にかかわるバリエーション豊富な解説を収録。全巻の解説を通読することで、火保図について網羅的な理解が可能。
・初版少部数限定出版の紙媒体と同時に電子版も同時刊行。国内外を問わず幅広い利用用途に対応。
・各巻附録として原寸大カラーポスターを封入。

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