気息

気息

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出版社
ふらんす堂
著者名
山内節子
価格
3,080円(本体2,800円+税)
発行年月
2024年11月
判型
四六判
ISBN
9784781416847

◆第二句集



打ち合へる気息の合うて羽子日和



句集名『気息』は、句友との交感に謝意を表して名付けられたとある。能う限り季語の現場に立ち、感傷や嗟嘆に流されることなく、真摯に励んで来られた自身の気息でもあろう。柔軟性と勁さの融合した作品群はまさに、粋美純熟に至れりというべきか。

(帯より・谷口智行)



◆自選一二句より

豆回し来鳴ける日差し若菜摘む

霞む日の京のはづれを舟下る

谷の名に佳き字をあてて山桜

蜂飼の渡り来てゐる橡の花

基地の町鮎解禁のビラを貼る

庭詰の額づく先の蟻地獄

草市のとぎるる橋のたもとかな

窓あけて松籟を聞く後の雛

芋虫の下品下生の太りやう

すみのえの沖に十尋の寄り鯨

分校の生徒に出会ふ探梅行

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