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◆第二句集
打ち合へる気息の合うて羽子日和
句集名『気息』は、句友との交感に謝意を表して名付けられたとある。能う限り季語の現場に立ち、感傷や嗟嘆に流されることなく、真摯に励んで来られた自身の気息でもあろう。柔軟性と勁さの融合した作品群はまさに、粋美純熟に至れりというべきか。
(帯より・谷口智行)
◆自選一二句より
豆回し来鳴ける日差し若菜摘む
霞む日の京のはづれを舟下る
谷の名に佳き字をあてて山桜
蜂飼の渡り来てゐる橡の花
基地の町鮎解禁のビラを貼る
庭詰の額づく先の蟻地獄
草市のとぎるる橋のたもとかな
窓あけて松籟を聞く後の雛
芋虫の下品下生の太りやう
すみのえの沖に十尋の寄り鯨
分校の生徒に出会ふ探梅行
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