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◆百首シリーズに加藤克巳が登場!――生きていることの実感
核弾頭五万個秘めて藍色の天空に浮くわれらが地球
(『ルドンのまなこ』)
冷戦構造のまっただなかであったこの時代は、核の脅威が国家の威信を守るとして競って核兵器が作られた。
ボタンは一瞬いっさいの消滅へ、ボタンは人類の見事な無へ、 ――ああ丸い丸いちっちゃなポツ
かつて歌集『球体』において、このように偶発的な核爆発を怖れ危惧した作者であるが、ここでは自滅の基となる核弾頭を抱かされている地球への信愛、惻隠の情といったものさえ感じられる。藍色の天空に浮く地球というものを想像してみる。核廃絶を、といった語を使ってはないが、これは立派な核所有反対の言挙げである。
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