碧血の碑

碧血の碑

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出版社
小学館
著者名
赤神諒
価格
1,980円(本体1,800円+税)
発行年月
2024年10月
判型
四六判
ISBN
9784093867375

堂々たる「敗者」たちの、知られざる物語。

三条大橋、養浩館、江戸城、横須賀造船所、碧血碑。
現代にも残る所縁の地に宿る、堂々たる「歴史の敗者」たちの、知られざる物語。
時代を超え、魂震わす傑作小説集。

「総司、三条大橋で京娘と恋をしてこい」
近藤勇の命を受けた沖田は医師の娘と逢瀬を重ねるも、任務の真の目的を前に恋と大義の間で揺れ動く(「七分咲き」)。

「されば、御免!」
福井藩主・松平慶永との初引見で、突如池に飛び込んだ藩士こそ橋本左内。夭折の志士が、養浩館に残した秘密とは(「蛟竜逝キテ」)。

「これは女子(おなご)の戦いであらしゃいます!」
政略結婚のため江戸城に入った和宮。大奥は京風と武家風で激しく対立するも、和宮自身は夫の徳川家茂、そして義母の天璋院篤姫に惹かれていく(「おいやさま」)。

「日本人が、私の期待に応えられるか否かは知らないがね」
立身出世の野望を胸に横須賀へ来た、若きフランス人技師ヴェルニー。一本のネジを後生大事に持ち歩く風変わりなサムライ・小栗上野介との友情の行方は(「セ・シ・ボン」)。

「赤神氏は、隠れた人生の機微を「敗者」の歴史から掘り起こす天才だ」榎木孝明氏(俳優)

【編集担当からのおすすめ情報】
『はぐれ鴉』で大藪春彦賞を受賞した赤神諒氏が一話一話丁寧に描き切った、渾身の幕末小説集。
第二話、福井の養浩館を舞台にした「蛟竜逝キテ」は錚々たる編纂委員による『時代小説ザ・ベスト 2024』(日本文藝家協会・編)にも選出されています。

担当者のイチ推しは、第三話「おいやさま」。
大奥でのバトルをこわごわと面白がっているうちに、「いやや」が口癖だった和宮の成長や、徳川家茂とのふれあい、江戸城が危機に陥ったときの天璋院との女の友情に、胸を熱くし、思わず涙しながら編集作業をしていました。

現代にも残る全国の名所を舞台にしているので、本書を持って足を運んでみるのも楽しいかもしれません。

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