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急増する中学受験生、「全落ち」などの厳しい現実…。
「合格体験記」には書かれないドラマを追って、
15組の親子を取材したノンフィクション。
首都圏の中学受験者数は2023年、過去最高を記録した。東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県では、18パーセントの子どもたちが受験を経験し、熱は地方にも波及している。中・高一貫校への人気が高まり、子どものために移住するケースもみられる。一方、第一志望校に合格する子どもの数はわずか3割。負け戦とわかっていても中学受験へと向かわずにはいられない親子。まだ幼さの残る小学生の彼らが立ち向かう受験という魔物。
「全落ち」を経験する子どもは立ち直れるのか? 親のエゴや塾の実績づくりで志望校を決めていいのか? 偏差値では測れない、子どもに合った学校とは? 中学受験に挑んだ親子を5年間追い続けたルポルタージュには、きれい事では終わらない中学受験のリアルがある。
(目次より)
「全落ち」は珍しくないという現実 学童の代わり程度ではじまった中学受験
まさか受かるとは思わなかった 偏差値38から憧れ校を目指した少年
親の気持ちと子どもの本音 中受をやめ高校受験で慶應付属に合格した少年
親の望みではじまった中学受験 一族みんな慶應という家に生まれてしまった少女
高圧的な指導者や親から子どもを守る 母親による「親塾」の代償を引き受けた少女
プロスポーツ選手になる夢を追いかける 野球を続けられる環境を求めて挑戦した受験
お金も時間もほどほどの省エネ受験 偏差値40台の学校を目指す受験
障害をもつ子の中学受験 早期治療の決断で難関校に進学
幸せな学校生活の行方 偏差値重視で入学決めた少女の結末
[著者略歴]
宮本さおり(みやもと・さおり)
ジャーナリスト。1977年、愛知県生まれ。同志社女子大学卒業。地方新聞記者として文化・教育紙面を担当。2004年に渡米し、シカゴにて第一子の子育てに専念。2008年から教育、子育て、ワークライフバランス分野を中心に取材活動を再開。「AERA」などで執筆。「東洋経済オンライン」の連載「中学受験のリアル」を含む教育ルポで東洋経済オンラインアワード2020「ソーシャルインパクト賞」を受賞。プライベートでは大学生と中学生の子をもつ母。著書に『データサイエンスが求める新しい数学力』 (日本実業出版社)、『賢い子の「そうじ力」 そうじで身につく集中力、思考力、判断力』(共に日本実業出版社)など。
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