本書は同シリーズ基礎編の続編として書かれたスピントロニクスの応用編である。物性物理学とエレクトロニクスの諸分野を取り込みながら急速に発展してきたスピントロニクスを理系大学の一般教養程度の知識で読み解くことができるように書かれた入門書である。専門用語が多く他の分野からは分かりにくいと思われがちなスピントロニクスを基礎から順を追って分かりやすく解説している。電磁気学・量子力学の基礎などの基礎的な予備知識については付録を多く設けて独学できるように工夫している。量子力学については相対論的量子論や第二量子化、グリーン関数などの高度な予備知識は必要としない。そのような予備知識がなくても付録を参考にすることにより最先端のスピントロニクスの理解に到達できるように工夫している。大学の講義に使用できるように本文の内容をできる限り短く抑え、付加的な知識や基礎となる理論については付録に収めた。また、応用編として実際にこの分野の研究・開発の携わる人の役に立つように実験技術の記述・実験データの解析に必要な具体的な表式の理解と導出、さらに解析や設計に必要な物性値の具体例を多く挙げることに努めた。このことにより実用的な書物になっている。
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