祭星句集

祭星句集

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出版社
ふらんす堂
著者名
坪井祭星
価格
3,080円(本体2,800円+税)
発行年月
2024年9月
判型
四六判
ISBN
9784781416854

◆第一句集



芭蕉より蕪村が好きで春の土手



ふとこぼれた本音のような一句である。「春の土手」は蕪村の「春風馬堤曲」へのオマージュだろう。朔太郎は『郷愁の詩人 与謝蕪村』の中で、蕪村のポエジーの実体は「時間の遠い彼岸に実在している、彼の魂の故郷に対する『郷愁』」であると語っている。祭星氏の作品の底に流れる抒情の源もまた〈魂の故郷への郷愁〉であるかもしれない。



跋より・皆川 燈





◆作品紹介

氷り田を月越す山の鳴りやまず

美しき十五夜ゆがむ玻璃戸越し

はたと肩打たれて葛の花なりし

雨あらき闇の底なる鳳仙花

白梅に夜明けくるものみな濡れて

芽柳の影わが影にまつはりて

春の水なり枯葦を縫ひながら

枯るる沼かぐろきままに澄めりけり

たましひの遊び呆けるけし畑

こほろぎが小さく鳴き澄む脳の襞

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