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砲声が響き渡り大坂落城が迫るなか、幼き日の思いを胸に忠輝は秀頼のもとへ駆けつける。〈友との約束を守らずして、生きる価値などない! 如何なるときも清々しくありたいのだ。〉秀頼を見限る家康、保身に走る淀君、姑息な秀忠。二人を阻むものは数えきれないが、敵味方を越えた魂が今、通じ合うーー。戦乱の世にあっても決して汚れることのなかった忠輝を、熱く強く濃く描き切った傑作。
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