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メディアの「豊穣な歴史」こそが、複雑化する情報社会を読み解くカギとなる!
ここ数年のあいだにメタバースや生成AIなどの利用が拡大し、デジタルメディアを考察するための理論や思想、調査の方法などはつねに更新が求められている。まったく新しい発想も大切だが、本企画では、古典的な議論が生まれた歴史的背景をふまえつつ、それを現在に活かすすべを考える。電信や電話、写真や映画が発明された19世紀、ラジオやテレビが日常生活と結びついた20世紀を経て、インターネットやスマートフォンが普及した現在に至るまで、メディアと人間、あるいは技術と社会の関係はどう変わってきたのか--。メディア史を通じて、メディア論の基本的な考え方を紹介しつつ、発展を続けるメディアが私たちに何をもたらすのか、社会をどう変えていくのかを考える、13回にわたる番組のテキスト。
本書では紙幅の都合上、通信や放送を中心に扱う。それを軸に、メディア社会の行方を見通すうえで、〈理論〉と〈現実〉、〈過去〉と〈未来〉を切り離して考えるのではなく、双方が分かちがたく結びついているものとしてとらえていく。
併せて、メディアの発展と不可分に関わりながら生まれた、メディア論の古典とされる書物についても紹介。私たちの暮らしと不可分であるメディアの在りようを考える。
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