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映画「リバー・ランズ・スルー・イット」でブラット・ピットが演じたポールが現実世界で殺されたのは、モンタナではなくシカゴの路上だった。世界的ベストセラーとなった原作『マクリーンの川』は当初ニューヨークの大手出版社から出版を断られ、ピューリッツァー賞の候補となりながらも受賞できなかった。なぜだったのか? 原作の発表直後にオファーがありながら、なぜ映画化が遅れたのか? などの疑問を、ノーマン・マクリーンの息子で、シカゴ・トリビューン紙の記者だった著者が明らかにする。『マクリーンの川』の読者、そして映画「リバー・ランズ・スルー・イット」のファンにとって、もっともショッキングかつ印象的だったのはノーマンの弟ポールの死だろう。映画ではブラット・ピットが演じて、一躍スターダムにのし上がった役柄だが、現実のポールも相当ハンサムな男だったらしい。働いていたシカゴ大学では、(そう、じつはモンタナで殺されたというのはフィクションで、現実はノーマンの導きでシカゴに移って働いていた)、ランチタイムになるとポールを一目見たいという女子職員が大学の通路で待ち伏せしていたという。そして本書では、その後ポールがたどった運命が詳しく語られている。
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