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伝統的なリスクファイナンシング(Risk Financing)手段である「保険」はすでに多くの方に認知されており、その限界も存在する。この保険の限界を解決するために、保険以外の資金調達手段であるART(Alternative Risk Transfer)が急速に開発・普及している。しかし、日本における既存のリスクファイナンシング論は、保険論の枠を出ないものが殆どであり、保険論と重複している部分が多い。また、リスクファイナンシングを経済学と理解して、アメリカなどでは使われていない和製英語である「リスクファイナンス(Risk Finance)」と称されている場合が多い。
本書は、応用経済ではないリスクマネジメント論の観点から、全体のリスクマネジメントのフレームワークからリスクファイナンシングの体系を理解するようにした。さらに、保険の概説は拙著の「保険論」に譲り、リスクマネジメントの観点からの保険の限界とその限界を解決するための代替的リスク移転手段(ART)を中心に実際の事例を交えて解説した。さらに、日中韓の巨大災害に対するリスクファイナンシングの取り組みを詳細に概説している。
これらの概説を通じてリスファイナンシングの体系や手法を体系的に理解し、保険の枠を超えた広い視野で適用できるようにした。本書が、様々な立場からの企業リスクマネジメントの体系的な基礎知識を理解するための概説書として、活用されれば幸いである。
[目次]
第一部 リスクマネジメントとリスクファイナンシング
第1章 ISO RMフレームワーク
第2章 リスクファイナンシングとART
第3章 リスクファイナンシング手段としての保険の限界
第二部 ARTの種類
第4章 キャプティブ保険会社とファイナイト保険
第5章 コンティンジェント・キャピタル
第6章 証券化とリスク
第7章 保険リンク証券の仕組み
第8章 保険リンク証券の種類
第9章 デリバティブと保険デリバティブ
第10章 天候デリバティブ
第三部 日中韓における災害リスクとリスクファイナンシング
第11章 日本における災害リスクと公的支援
第12章 日本における災害リスクとリスクファイナンシング
第13章 韓国における災害とリスクファイナンシング
第14章 中国における自然災害とサイバーリスク
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