本書は、首里城「正殿」と沖縄神社「拝殿」などに関する写真や図版など150点を収録し、首里城が1920年代に沖縄神社へと姿を変え、沖縄戦で破壊されるまでの変遷を視覚的にたどる資料集である。沖縄神社は大日本帝国の沖縄に対する宗教政策や同化政策の施設であり、琉球国の王城であった首里城の近代の姿は沖縄近代史を象徴している。その首里城・沖縄神社に着目し、沖縄の近代史を考える資料を写真・図版で提供するものである。
写真資料は、近年確認された首里城最古の写真(フランス人ルヴェルトガが1877年に撮影)から、沖縄戦で焼失するまでの正殿・「拝殿」写真を可能な限り収録し沖縄神社については、写真だけでなく神社創設の経過や背景、運営に関する資料、昭和の修復に関連する資料など、これまでほとんど活用されなかった一次資料を収録する。琉球国時代の関連資料のほか、王城から首里城・神社までの変遷や沖縄神社についての解説、翻刻を含む資料解説のほか、詳細な年表、文献リストを付し、図版とテキストで首里城と沖縄神社の関係が明らかになるよう試みたものである。
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