「わたくしが三日以内にこの疫病を収束させたなら、陛下との賭けの条件を満たしたと考えてよろしいですか?」
ある日突然、ロレージに正体不明の疫病が広がった。
誰もが絶望するなか、エリーゼが一人、立ち上がる。
何万人もの命が失われかねない疫病の拡大を食い止め、皇帝との賭けに勝ち、皇太子妃としてではなく、自分の生きたいように生きるために。
けれど、そんな彼女の側には皇太子リンデンが。
「君を信じている」
過去の苦しみを避けるために、皇太子から目を逸らしてきた。
でもそうすればするほど、考えてしまうのは彼のことばかり。
それは皇太子も同じで――!?
「エリーゼ、君はどうしてこんなにも私の心をかき乱すんだ?」
はたしてエリーゼは疫病を収束させ、自ら望んだ人生を歩むことができるのか!?
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