納税、のち、ヘラクレスメス のべつ考える日々

納税、のち、ヘラクレスメス のべつ考える日々

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出版社
朝日新聞出版
著者名
品田遊
価格
1,760円(本体1,600円+税)
発行年月
2024年9月
判型
B40
ISBN
9784022519979

こちとらこう生きるしかないんだ。
ダ・ヴィンチ・恐山こと品田遊による【2000日超】×1500字の脳内記録!!

大好評『キリンに雷が落ちてどうする 少し考える日々』第2弾!
ダ・ヴィンチ・恐山こと作家・品田遊が、2018年から毎日欠かさず投稿を続ける日記「ウロマガ」(居酒屋のウーロン茶マガジン)。2000日超の投稿から厳選した記事を全文加筆修正、再構成して、エッセイからコラム、小説まで品田遊の鮮やかな表現をたっぷり味わえる超超贅沢な一冊!!!!
今回も、品田遊の原案を元に新鋭の漫画家・山素が描く「イデアのゆりかご」を収録。さらに、日記エッセイスト・古賀及子さんとの対談「毎日日記を書くふたり」も特別収録!
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 たいていの日記は夜に綴られるが、日中の疲れが文章に反映されることは避けられない。それってなんだか、総括される1日に対して失礼なんじゃないか。疲れているのは日記を書いている現在時点の都合であって、その疲れた体によって記述される過去そのものにはなんの罪もないのだから。
 人の日記を読んでいても、全般的にけだるげな雰囲気を帯びているような気がするが、やっぱりこれは、単純にそれを書いている現在において書き手が疲れている、というだけのこ
とではないか。朝起きてすぐに日記を書くような習慣なら、情報は同じでも語り口はだいぶ変わるはずだ。
 どんな文章でも、その「文章を書いている現在」が裏側に張り付いていると思うと妙な感じがする。「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。」という文章を書いている、その瞬間というのが歴史上のどこかに「現在」の形をしてあったはずで、書かれた文章にもなんらかの形でその温度が移っているのではないか。
(モノモノの章「夜」より)
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