メゾティント

椋叢書

メゾティント

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出版社
ふらんす堂
著者名
藤井あかり
価格
2,750円(本体2,500円+税)
発行年月
2024年9月
判型
四六判
ISBN
9784781416946

◆第二句集

『封緘』に継ぐ待望の第二句集。

序句:石田郷子



◆作品紹介

花辛夷声出して喉取りもどす

五月病とも前髪の翳りとも

色見本この朝焼の色はなく

眩しくて見えぬが猫柳である

病室に春の野をそのまま飾れ

青葉木菟仮死から蘇るまでを

一面の白蛾と見えて壁白し

押し寄せてくる葉柳と後悔と

青葉騒栞の少し前から読む

山茱萸の実に触れて手の蘇る

冬館ランプは光から古び

胸に火の回る速さや冬河原

すれ違ふ秋風よりも颯と人

君にとつての雪が私の詩

歌ひをる喉を冬の泉とも

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