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基礎学問の習得に重点を置いた勉強を通して,より高いレベルで議論できるパワエレ技術者を目指してほしいとの思いから「シリーズ 基礎から学ぶスイッチング電源回路とその応用」を刊行する運びとなった。本シリーズは,大学における工学教育と企業における実践教育の橋渡しを想定しており,物理現象のイメージをもとに理論面をやや重視した内容になっている。シリーズ全体を通した学習によってインバータやコンバータなどの設計はもちろん,機器の故障・動作不良に際して科学的な方法で原因を究明し,問題解決にあたる高度な技術者になることを期待している。
コンバータは,外乱による出力電流や電圧の急変があっても,パワー半導体素子のオン/オフのタイミングを調整して所定の出力電圧を維持する制御機構が重要であり,電源回路の設計者は制御理論を熟知しておくことが大切である。コンバータの制御には「古典制御」が多用されていることから,シリーズ第3巻の本書では,制御の範囲を「古典制御」に限定して説明する。
1章では,基礎的なレベルから「古典制御」を詳しく解説する。2章では「古典制御」で重要な伝達関数を説明し,3章では負帰還によるシステム制御における過渡応答やシステムの安定性を説明する。続いて,4章では最適な制御系の選択に使用する根軌跡法,5章では伝達関数が不明確なシステムに適用するPID制御について簡単に説明する。
6章では代表的なDC-DCコンバータの基本回路を取り上げ,その動作概要を説明し,7章ではコンバータのパワー段の小信号等価回路モデルを導出し,それを使って8章では絶縁型,非絶縁型などの各種コンバータの伝達関数を導く。9章と10章ではループ補償回路と負帰還を実用的なコンバータ回路に適用して,その動作の安定性を検証する。11章では,バッテリーを使うスマートフォンやノートパソコンなどでは必須の技術であるリップルベース制御を解説する。
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