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【対象読者】
・工学部や理学部,医学部,歯学部,薬学部,農学部などを含めた理系大学生の主に1~2年生
・高等専門学校における専攻科生
・文系の大学生で教養科目として化学を学ぶ学生
・各種資格試験などで大学卒業程度の無機化学を学ぶ必要がある方
・化学を学びなおしたい社会人
初めて化学を勉強する方の場合,高校の教科書を併用することで,無機化学を一から大学卒業レベルまで学ぶことができる。また,専門用語にはできるだけ英語を併記し,大学院の入試対策や,技術系の国際的な仕事に就かれる方に役立つようにした。
【書籍の内容】
本書の1~5章で理系大学1~2年生や大学教養課程レベルの化学や無機化学が身につく内容となっている。1章では,原子の構造やその性質について述べる。原子の世界を理解するためのツールとして量子力学(量子化学)の基本的な内容を含む。2章では,周期表を扱う。無機化学は,この世界に存在する全ての元素を扱う学問であり,元素を整理している周期表の扱いは重要である。3章では,原子の結合について,主に固体を中心に述べる。原子は単独で存在することが少なく,結合することで新たな物質が作られ,その基本を扱う。4章では,原子の結合で形成される分子を扱う。4章までは,無機物質を理解するために必要な化学全般の基本をまとめている。5章からは,いわゆる無機化学を感じられる内容となる。5章では,典型元素の主な性質をまとめた。典型元素とは,元素の周期表の中で分類された元素のグループを示す。単なる暗記ではなく,なぜその元素がそのような性質をもつのかを理解することを目指す。
6~8章では,無機化学を大学の専門レベルに近いところまで学ぶことができる。6章では,遷移元素について述べる。遷移元素とは,典型元素に対する元素のグループを指す。遷移元素は全て金属であり,金属原子や金属イオンは錯体と呼ばれる化合物を形成することがあるため,錯体についても説明する。7章では,固体について,3章などで扱った内容をさらに掘り下げる。金属,半導体などは工業的,日常的に重要だが,それらは固体である。そこで,固体について専門的に扱った内容とした。8章は,溶液化学を扱う。液体,特に水溶液は,化学変化が起こる場として重要であるため,溶液を扱う章を加えた。
9章と10章は,さらに専門的・応用的な内容を含む。9章は,核化学,原子力工学の基本を扱う。放射性物質や核燃料物質は主に無機物質に分類されることから無機化学のトピックスとして重要である。10章では,生物無機化学の概要とその雰囲気を感じとれる内容とした。生物と名が付くと有機化学や生化学が重要と考えらるが,無機物質に分類される多くの物質が生命の営みに重要な役割を果たしている。さらには,医薬品としても無機物質は重要である。この章では,無機化学と生命や医学との関わりを感じて頂ければ幸いである。
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