特集:吉田遠志 世界を旅した木版画家
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吉田博は日本の西洋画壇を牽引した画家であり、現在ではとりわけ新版画家としてその名を知られています。吉田遠志(よしだ とおし)はその長男で、幼少期に父・博から洋画、木版画の手ほどきを受け、海外のスケッチ旅行にも同行していました。
遠志は初期こそ博の影響を受けた新版画風の作品が多いものの、やがて独自の作風を掴み、7大陸の旅を元にした風景版画や、ライフワークとなった動物版画などを多数生み出しました。
アメリカを中心に海外での活動が主としていた遠志は、すぐれた作品を制作しながらも、未だ日本国内では知られざる作家といえるでしょう。そこで、本特集では2025年の没後30年を目前に、東京・長野の2カ所で開催される初の回顧展に合わせ、木版画家・吉田遠志の目がとらえた世界を、厳選して紹介します。
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