1~2日で出荷、新刊の場合、発売日以降のお届けになります
日本は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面している。東シナ海では、中国の海軍艦艇の恒常的な活動の下、中国海警局に所属する船舶が尖閣諸島周辺の日本の領海への侵入を繰り返している状況にある。尖閣諸島の領海警備を担っているのは、海上保安庁である。海上保安庁は、海上保安庁法二五条により、国内法上、純粋な警察機関とされる。海上保安庁は、「海の警察・消防」と説明されることが多い。しかし、他国の艦船が目にするのは「COAST GUARD」という船体標記である。一般にコースト・ガードは、海上の国境警備を主な任務とする準軍隊を指す。この本来のコースト・ガードとの乖離が安全保障上の大きな争点となっているのである。本書では、中国の軍事的脅威が増す中、世界の主要国の中でも特異な海上保安庁法二五条に焦点を当てながら、海上における世界有数の実力組織である海上保安庁の役割を明らかにしていきたい。
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。