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1958年から数年間だけ活動した矢内原忠雄の「学生問題研究所」は、何のために設立され、何を行ったのか。東京大学文書館がアーカイブした資料をもとに、その調査・研究内容、関係する人々、資金源、そして当時の急変する学生たちの思想状況を検討する。どちらも帝国大学の残滓からの離脱を模索しつつも相反する、矢内原らの成就しなかった新制大学構想と、異議申し立て紛争の季節へとなだれこんでゆく学生たち。ある特異な研究所からみた、戦後大学史・学生運動史。
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