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明治期から戦時下にかけて、当局の検閲により「発売頒布禁止」の処分を受けた「発禁本」。その蒐集家・研究家として知られる城市郎氏の貴重なコレクションを多数掲載!
(目次)
《巻頭》城市郎と発禁本 浅岡邦雄
発禁本大集成──出版文化 闇の扉を開く 米沢嘉博
第1章 明治 近代の中の受難──明治時代の発禁本の系譜
明治新政府と言論恐怖時代の幕開け
反骨の才人・青柳有美
第2章 大正 モダンとデモクラシーの裏側──大正時代の発禁本と宮武外骨
大正デモクラシーと文学の受難
発禁の記録保持者、奇行で鳴らした宮武外骨
第3章 大正~昭和 性科学の夜明け──学問と研究と色道と
性科学から変態研究へ
十七文字の艶句『末摘花』
第4章 大正末~昭和初期 昭和艶本時代の珍書屋群像──梅原北明とその仲間たち
活字のエロ事師・梅原北明と珍書出版
装幀から魔術考証まで 奇才・酒井潔
“昭和艶本合戦”珍書関係者系譜
第5章 昭和初期 政治と思想の弾圧──アナ・ボル・テロと安寧禁止
吹き荒れる軍国主義の嵐
『刑法読本』と学問の自由・滝川幸辰
右翼とファシズム
第6章 昭和初期2 エロ・グロ・ナンセンス時代──都市大衆の享楽と欲望の抑圧
エロ・怪奇・猟奇──華開く大衆文化
猥雑学の大家・谷村黄石洞の『夢判断と夢の研究』
第7章 戦前 昭和の御大の文学の発禁──プロレタリア文学・純文学・大衆文学・翻訳文学から耽美・戦記物まで
暗黒の言論ファッショ時代
林礼子の『男』『火焔を蹴る』
第8章 戦後 戦後焼け跡のカストリ雑誌──民主的自由と発禁新時代
百花繚乱のカストリ雑誌
性心理学の泰斗・高橋鐵
芋小屋山房の大珍書『女礼讃』
第9章 戦後2 戦後文学の猥褻なるもの──文学における摘発の事件史
世相を映し出す摘発文学・有害図書
戦後翻訳文学──猥褻か芸術か
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