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◆第一句集
小綬鶏に呼ばれ明るき林へと
句の素材が多様で、自然詠、身辺詠、境涯的な句を問わず、きちんと対象と向き合い、よく観察しよく感じ取っている。モノを見せ、モノに語らせているのが強い。
(序より・守屋明俊)
◆自選十句
鎮魂や遠き渚の黄水仙
春や銀輪風にプリーツひるがへる
竹の秋稚児の瞳に葉の揺るる
合歓咲くやかすかな音も捉へんと
日々ひとつ良きこと見つけ草の花
幾筋も秋水集め梓川
ひと回りして夕顔の実のほとり
天高しタオル干すにも色に順
川流る十一月の光溜め
小綬鶏に呼ばれ明るき林へと
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