サクタイってなんですか? タイの一種ですか?
高校化学では錯体や錯イオンなどはいちおう習いますが,世の中の人たちは有機化合物や無機化合物は知っていても,錯体はよくわからないという人は多いかもしれません.
ところが,身のまわりには意外と錯体が使われています.私たちの身体のなかを流れている血にはヘモグロビンがふくまれていますし,植物の葉緑体もクロロフィルという色素を使って光合成をしています.そして多くの錯体には色がついています.血が赤いのも,宝石のサファイアが青いのも,錯体が関係しているのです.本書ではまず色について解説し,だんだんカガクの,そして錯体について説明していきます.この本を読み終わったときには,きっと錯体カガクのおおよそのイメージがつかめ,錯体化合物が世のなかの至るところで活躍していることがわかるでしょう.
その事実を知れば,世の中がもっと面白くなるはず!
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