トラウマ 「こころの傷」をどう癒やすか

講談社現代新書

トラウマ 「こころの傷」をどう癒やすか

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出版社
講談社
著者名
杉山登志郎
価格
990円(本体900円+税)
発行年月
2024年8月
判型
新書
ISBN
9784065366806

自然に治癒することはなく、一生強い「毒性」を放ち、心身を蝕み続ける―

発達障害と複雑性PTSDの第一人者が、「心の複雑骨折」をトラウマを癒やす、安全かつ高い治療効果を持つ画期的な治療法を解説。イラストによる完全図解と動画を用いて、治療の一部始終を再現する。

あなたは本当にトラウマのことを知っていますか?
質問です。次の問いはYes or No?

(1) トラウマは日常的によく起きるものなので、だれでも1つや2つトラウマを持っている 。
(2)日本で一番遭遇する可能性が高いトラウマは、地震などの大災害である。
(3) トラウマは「こころの傷」なので、不安神経症と同様に脳波の異常とか脳の形の変化までは起きない。
(4) トラウマは分かりやすいイベントなので、精神科の他の病気に誤診されることは希だ。
(5) 深刻なトラウマでも、時間が経てば徐々に治ってゆく。
(6) 深刻なトラウマがあっても、それにいっさい触れず、本人も忘れるように努力すればやがて元気に生活ができる。
(7) したがって、トラウマがあっても一般的に体の健康には大きな影響はない。
(8) トラウマの治療には、共感し、傾聴するカウンセリングが何より有効だ。
(9) 深刻なトラウマを負った子どもたちであっても、しっかりと愛情を注ぐことでトラウマの傷を癒やすことができる。
(10) トラウマ治療は時間が大変にかかるので一般的な保険診療では実施できない。

答えはすべて No です。詳しい理由は本書にて

「まえがき」より
トラウマとは、抱えきれないほどの辛い体験によって受けたこころの傷をあらわします。重症なトラウマは、自然治癒が極めて困難で、心身に大きなマイナスの影響が生じてきます。この治療のためには、「トラウマ処理」と呼ばれる特殊な心理療法が必要になってきます。しかしこのようなことは十分に知られていないため、トラウマを抱えながら苦闘されている人々が多数存在します。
本書は、深刻な問題を生み出しているトラウマのあまり知られていない知識と、その治療法について書かれています。

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