布留遺跡の考古学 物部氏隆盛の地

布留遺跡の考古学 物部氏隆盛の地

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出版社
六一書房
著者名
菊地大樹 , 丸山真史 , 池田保信
価格
13,200円(本体12,000円+税)
発行年月
2024年8月
判型
A4
ISBN
9784864451796

布留遺跡は、奈良盆地東麓の天理市内に位置する。旧石器時代から近世までの複合遺跡であるが、「布留式土器」という古墳時代の土師器の型式名称が非常に有名である。また、物部氏との関連では古代史ファンにもよく知られている遺跡である。
 布留遺跡の発掘調査の成果は、調査地点別の概報や報告書が刊行されており、遺跡の概要を知ることができる。特に、木製刀装具、鍛冶関連遺物、製塩土器、馬骨などの出土により、奈良盆地を代表する古墳時代の手工業生産の集落として注目されてきた。長期にわたって、遺物の個別研究が進められるなかで、遺跡研究への結実が望まれてきた。
 布留遺跡に関する先学の研究は、とても多彩である。それは発掘調査の直後から、遺構や遺物の多様性に柔軟に対応していった成果であり、私たち後学にとっても、この姿勢を崩してはならない、見習うべきことである。
 本書では、縄文時代、古墳時代、古代、中世と時代を限ることはない。また、縄文土器、土師器、須恵器、製塩土器、埴輪、瓦、石製品、石像物、鍛冶関連遺物といった多様な遺物のなかには刀剣装具などの木製品や馬歯などの動植物遺存体もあり、有機質遺物も注目される。遺物論に留まることなく、遺跡の立地や古環境、年代や胎土分析などの考古科学的な検討もあり、布留遺跡の各時代の状況を整理するには欠かせない情報が積み上げられている。

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