人形浄瑠璃の「近代」が始まったころ

人文学のフロンティア大阪公立大学人文選書

人形浄瑠璃の「近代」が始まったころ

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出版社
和泉書院
著者名
海老根剛
価格
2,420円(本体2,200円+税)
発行年月
2024年7月
判型
四六判
ISBN
9784757610996

人形浄瑠璃はいつ、どのようにして「古典」になったのか。
またそれはいかなる意味を持つ出来事だったのか。

昭和五年一月、モダン建築の装いのもと四ツ橋文楽座が開場すると、それまで閑古鳥が鳴いていた文楽の劇場に大量の観客が殺到した。モダンな都市文化に親しんだ紳士淑女や学生たちからなる観客は、近代的な設備の整った劇場で、旧来の浄瑠璃愛好家とはまったく異なる態度で舞台に接し、文楽の魅力を発見していった。彼らこそ人形浄瑠璃を「古典」として鑑賞しはじめた最初の観客たちだったのだ。
昭和初年の大阪に出現した新しい観客たちに注目し、人形浄瑠璃の「近代」に新たな角度から光を当てる観客史の試み。

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