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レテ それはかんぺきな夏。それはまたthe very best みたいなやつだ
第2回笹井宏之賞長嶋有賞受賞!
新しい平熱
人は皆、四季の中に生きている。そのことを小俵さんはとても素直に受け止める。
花鳥風月を高らかに歌い上げるのでない、さりとて照れることもなく短歌に落とし込む。
ときに無駄や余白も厭わないその手つきは「平熱」「等身大」とでも言い表せられるけど、どこか「新しい平熱」とでも呼ばないと気が済まないものがここにはある。
――長嶋有
【収録歌より】
夢だから告白できる汀にてあり得ぬほどの桜貝散る
善人じゃないと気づいて人生はようやく冬の薔薇に追いつく
海の日は移動祝祭日だから今年のハルは海の日生まれ
それは別離の、別離のそれは川となる川を渡って家まで送る
【栞文より】
「じわじわと胸が熱くなり「ああ、これは祝祭だ」とおもった」(江戸雪)
「しずかな場所でたっぷりと時間をかけて読むのがふさわしい一冊」(内山晶太)
「ありありとした〝本当〟として響くに違いない」(近江瞬)
「淡く現実が滲んでくる」(瀬戸夏子)
【栞】
江戸雪「祝祭と別離と」
内山晶太「一首一首の丘」
近江瞬「〝本当〟の心、〝本当〟の世界」
瀬戸夏子「ふたつの川」
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