政治家はなぜ「粛々」を好むのか

草思社文庫

政治家はなぜ「粛々」を好むのか

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出版社
草思社
著者名
円満字二郎
価格
1,100円(本体1,000円+税)
発行年月
2024年8月
判型
文庫
ISBN
9784794227386

「粛々」は、もともと中国の古典では「鳥のはばたき」や「寒風の吹きすさび」を表すことば。
それがなぜ、日本に溶け込む過程で、現代の政治家が「法案を粛々と否決する」などと
好んで口にすることばへと変化していったのか。
古代中国から現代日本へと至る、漢字の擬態語の日本語化の歴史を
中国古典にまで掘り下げてたどる。

<内容より>

プロローグそのことばはどこから来たか?

第1章〝漢字の擬態語?入門
1 お堂と「堂々」は関係あるか?
2 鐘は「丁寧」に叩きましょう
3 「揶揄」が「手」へんである理由
4 〝漢字の擬態語?を眺め渡す

第2章中国語から日本語へ
1 「逍遥」を楽しむ男たち
2 酒飲みは「酩酊」、お年寄りは「矍鑠」
3 日本の馬は「蕭々」とは鳴かない
4 高音は夜、「切々」と響く
5 どれを選ぶか「逡巡」しつつ

第3章受け継がれる〝ことば?
1 「悠々」としていても見つからない
2 風にまかせて「飄々」と
3 あの大声には「辟易」するなあ
4 オレたちとの違いは「歴々」としている

第4章変化の中のきらめき
1 人びとが「?剌」とし始めたころ
2 否定できない「齷齪」とした現実
3 政治家が「粛々」を好むわけ
4 最後の最後に「颯爽」と登場?

エピローグ 〝ことば?の大河のほとりで

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