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◆第一句集
耳輪鳴る海亀海へ帰るとき
神の証の耳輪の音がシャランと響いたその瞬間、日本人の遥かな時空とふるさと四国の海の景が一つにつながり晃一俳句の原郷となっていく。
(序・対馬康子)
◆自選十二句
空の高さたしかめて蛇穴に入る
野火に降る雨応仁の乱の雨
ゆらゆらとアスファルト炎え象の死よ
生れくる命や月の観覧車
地球史の一日爪弾くあめんぼう
鏡くもらせ受難日の舌の色
驟雨来る今年神輿の出ぬ町に
野球部の声どんぐりの光り出す
枯野人遥かにわれも枯野人
雪女分厚い切符持つてゐる
寒林や最後は燃やす紙芝居
さそり座は旅する一座洗ひ髪
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