近代京都の美術工芸 2

学理・応用・経営

近代京都の美術工芸

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出版社
思文閣出版
著者名
並木誠士
価格
13,200円(本体12,000円+税)
発行年月
2024年7月
判型
A5
ISBN
9784784220755

幕末の開国以来、美術工芸をめぐる状況は急速に近代化を遂げる。それは現在の「芸術」のもつ流通イメージとは異なり、輸出振興や産業の活性化と密接に結びついた様相を示していた。
本書の舞台となる京都でも、美術工芸をめぐりつぎつぎと新しい動きが勃興する。しかし京都の動きは必ずしも中央政府の動向と連動しているわけではなく、地場の人びとの牽引により、独自の近代化路線を模索していた。これを京都の革新性と捉えることもできるが、しかしそれは同時に、天皇の東幸という「事件」からいかに立ち上がり、前近代から受け継がれてきた伝統産業といかに折り合いをつけるかという苦節の道程でもあった。

本書では、そうした京都特有の時代状況下で展開した近代美術工芸の世界を、「学理」すなわち当時最新の化学知識の導入と、その伝統工芸への「応用」、そしてそれらの制作者をとりまく場の「経営」という3つの観点から、総合的に描き出すことを試みる。

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