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あなたは不安障害や依存症に苦しんだ経験がありますか?
あなたの家族は、どうでしょうか?
不安障害や依存症の原因には様々なものがあると言われていますが、最近、アメリカでは、その原因として、医療的トラウマ(メディカルトラウマ/medical trauma)が注目されるようになっています。
医療的トラウマとは「病気になったことによる強い悲しみや苦しみ、痛み、苦痛、恐怖を伴う検査や治療、つらい身体の症状、家族などの親しい人からの分離、他の患者のつらい状況を見聞きすること、医療従事者の高圧的な態度やそれに対する不信感によって引き起こされた、心の傷(トラウマ)」と定義されます。
特に小児がんなど、子どもの時期に重い病気になった人は、治療の過酷さや心理的ストレスから医療的トラウマに見舞われ、その後の人生でも精神的に苦しむ人が多いとされています。一方で、注射などの日常的な医療行為でも、医療的トラウマにつながる可能性があります。
つまり、本人が気づかないうちに医療的トラウマの被害を受けている人もいるのです。
医療的トラウマを受けると、治療や検査に対する恐怖心から交感神経優位となります。恐怖心が本人の許容範囲を超えて生命の危機状態にまで陥ってしまうと、生き残りをかけて私たち脊椎動物は何も感じないように凍りつく戦略をとるようになります。
一見、大人しく治療を受けているように見えても、その後、不眠やパニックになる、不安で泣きやすくなる、抑うつ傾向になるなど、医療トラウマは心身に深刻な影響をもたらすのです。
著者の阿部ゆかり先生は機能不全の家族に育った経験から、数多くの不安障害に苦しみました。自分のトラウマと向き合うなかで、心理学や脳神経生理学との出会い、アメリカの大学院で臨床心理学の修士号を取得しました。
現在は、北海道上川郡に小児科と精神科を併設したホリスティックメディカルグループ「FCC&C(ファミリーチャイルドカウンセリング&クリニック)」を開設し、心と体のトラウマケアの専門家として、のべ1万6000人のケアに携わっています。
本書では、医療的トラウマの原因から、医療的トラウマの症状と家族への影響、カウンセリングやメディカルタッチ、グループ療法などのトラウマケア、医療的トラウマの予防、ケア後のサポートまで、医療的トラウマに関して、体系的に解説しています。
医療的トラウマの解説書としては、日本で初めての本となります。
医療的トラウマは正しく理解し対応すれば、十分にケアができます。
ご自身やご家族に少しでも心当たりがあれば、本書をお読み頂き、心と体の安定を得て頂きたいと思います。
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