子ども主体の教育改革が進むなかで、教師の「教え方」があらためて問われている。
学びの「深め方」と「教え方」が一体となった授業づくりを実現するための手立てを最近の学習科学の研究成果をもとに解説する。
前作『「深い学び」の科学』の反響を踏まえ、具体的な「教え方」に迫る実践編。
【目次】
1章 「思考」の練り上げが学びを深める
概念的葛藤が思考の引き金になる
表象の組み合わせによる数学の初歩的理解
数学的思考の段階的発展が学びを深める
論文を書くことによって思考を練り上げる
2章 学びを深める「対話」の役割を考える
相手の話への興味・関心が対話の源である
科学的興味と対話が理解を促す
対話成立の鍵は調整と共同注意である
厳しい自己内対話が学びを深める
3章 「感情と意欲の自己調整」が学びを深める
自己制御によって無力感から脱却する
自己客観視によって絶望感から脱却する
課題関与意欲が学びを深める
状況的学習が自己実現意欲を育てる
4章 資質・能力を支えるメタ認知と深い学び
知識・技能とメタ認知
思考力・判断力・表現力を支えるメタ認知
学びに向かう力を支えるメタ認知
新統合理論からみた深い学び
5章 「メタ認知」による学びの深め方
学びの多様性
知識獲得課題での学びの深め方
メタ認知による対話的で深い学び
6章 「ワーキングメモリ論」からみた学びの深化のプロセス
思考・行動を支えるワーキングメモリ
算数文章題解決とワーキングメモリ
読解・マルチメディア対応とワーキングメモリ
ワーキングメモリの個人差と学びの深め方
ワーキングメモリのトレーニング効果の実相と学びの深め方
7章 「個別最適化」によって学びを深める
課題選択学習と求同求異が学びを深める
自己調整学習によって障害児の学びを深める
ICTによる個別最適化が学びを深める
8章 子どもの「道徳的感情」を育てる学びの深め方
道徳教育の必要性と可能性
感情の役割を再評価する
あたたかい人間的関係性が道徳的感情を深める
感謝の大切さの実感が向社会的行動への学びを深める
当事者意識をもってルールを考える
9章 「学びの遅れがちな子」の支援による学びの深め方
学びの遅れがちな子の類型を捉える
自律性と関連性から学びを動機づける深め方
LD児の学びのつまずきを分析する
認知理論によるつまずきの原因に応じた学びの深め方
注意・行動に問題のある子の特徴を正しく理解する
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