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家族が幸せなら、愛なんかなくていい。
でもそれなら、なぜこんなにみじめなの?
「やめるんだ、今すぐに」礼拝堂に男性の声が響き渡り、
エミーはおなかのふくらみがめだつ不格好な花嫁衣装で振り向いた。
テオは数カ月前まで憧れのボスで、純潔を捧げたギリシア富豪だ。
だが彼が自分などを愛するわけがないと思い、
エミーは妊娠に気づくとなにも言わずに会社を辞めた。
そして近所の詮索から家族を守り、子供を育てるために、
父の友人との結婚を決意した。今日はその結婚式当日だった。
テオはかつての秘書の結婚に異議を唱えただけではなかった。
花婿を追い払い、自分が花婿としてエミーの唇を奪った!
おなかの子の父親であるヒーローと結婚することになったヒロインは、“二度とベッドはともにしない”という条件を出します。彼は承知しますが、直後から初めて結ばれた夜を思い出させる熱い誘惑が始まって――。R-3637『嵐の夜のクリスマスベビー』関連作。
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